ひよこを育てる(2)

ひよこwo育てる

ヒヒヒ、と鳴く雛鳥

生まれたばかりの鳥を「ひよこ」と呼びますが、これは雛鳥のことです。生後間も無くは「ヒヒヒ」と鳴きます。これが「ヒヒナク→ヒナ」と言葉が詰まって「雛」となったそうです。そして、ヒナには「小さい、愛らしい」という意味があります。また、昔は雛菊や雛人形のように雛鳥のように小さいものを表すときにもこの言葉を使いました。雛にはいろいろな意味がありますね。

雛には3種類ある

雛は、生まれてから何週目・何日目かで呼び名が変わります。それぞれに見た目もだいぶんと違います。生まれて1週間目から1ヶ月位の間が、一般的なひよこのイメージかと思います。この4週未満を幼雛(ヨウスウ)と呼びます。それから大人と同じような色形の羽が混ざり始める4〜10週までを中雛(チュウスウ)、鶏冠が立派になってくる11〜20週もしくは24週までを大雛(ダイスウ)、24週以降を成鶏とびます。

  • 0〜1ヶ月前後 / 幼雛(ヨウスウ)
  • 1〜2ヶ月半前後 / 中雛(チュウビナ・チュウスウ)
  • 2ヶ月半〜5ヶ月〜6ヶ月前後 / 大雛(オオビナ・ダイスウ)
  • 卵を産んだら〜 / 成鶏(セイケイ)

給水方法 1〜2匹の場合、多頭飼いの場合

一般に給水用として市販されているものは、植木鉢の受け皿にバケツのようなボトルを逆さに取り付けた「バケツ型(自動給水器)/主に1.5L〜10L対応」、ペットボトルにドリンカーノズルを取り付けた「ペットボトル型(ドリンカーノズル)/主に0.5L〜1L」 です。これは1つのゲージに1〜2匹におすすめの給水補法です。

多頭飼いの場合は「ニップルドリンカー型(DIYで大型タンク+チューブ+パイプ/ペットボトル/バケツなどにニップルドリンカーを接続) 」が良いでしょう。水を溜めておくタンクの容量分だけ給水できるので、10Lでも100Lでも対応できます。ただし、これはDIYになります。DIYが困難な場合はバケツ型かペットボトル型を必要な個数分設置すれば良いでしょう。

うちの場合は、1日1回の水の入れ替えをすれば良いサイズを目安としています。1匹あたり夏は0.5L、冬はその半量の0.25Lで、今の所うまくいっています。メインで使っているのはドリンカーノズルです。メリットはやはり衛生的に使えること。デメリットは、特定の1匹の小屋だけで起こるのですが、ストッパーのボールが管の奥にへこんだ状態で水が出ぱなっしになり、ペットボトルの水が思ったよりも早く空になっていたりすることがあることです。ノズルを交換しても同じだったので、この子の飲み方の癖でそうなるのかな、と思います。

雛に成鶏の餌を与えないで

基本的に餌は、成長に合わせたものを与えます。

成鶏用の餌にはミネラルとカルシウム補給のために直径3mm程度の大き目のカケラのボレー粉(牡蠣殻)等が多く含まれています。幼雛〜大雛の雛鳥に成鶏用の餌を与えると、経験上100%の確率で血便になり、成長に合わせた餌に戻せば数日で血便は治る、という事が数度ありました。

おそらく雛にとってはボレー粉のカケラが鋭くて、未発達の腸を傷つけてしまうのでしょう。ただ、雛の餌の裏書を読んでみましたが、そういうことは明記されていませんでした。

成鶏の餌しか手に入らない場合は、ハンマーで砕くなど小さくして雛に与えている方もいたので、粉砕すれば大丈夫のようです。しかし、これは人で言うところの母乳とご飯の差と同様の違いがあるので、長期間に及ぶ場合はやはり専用の餌を用意するか、離乳食の様に栄養バランスの配合や形状に手を加える方が良いかと思います。

餌に添加されている<抗生物質>について

  • 幼雛 抗生物質使用可
  • 中雛 抗生物質使用可
  • 大雛 抗生物質使用禁止
  • 成鶏 抗生物質使用禁止

産卵鶏には10週齢以上の抗生物質使用が禁止、肉用の場合は屠殺前7日間は抗生物質の使用が禁止となっています。これは、薬剤耐性菌の発現や伝播を抑制するために日本の『薬剤耐性(AMR)アクションプラン』で決まっています。

『表88日本における抗菌薬使用量(又は販売量)(t)の経年的推移(3/3)』 (p108)の通り抗菌性飼料添加物は2016〜2020年までの5年間で228.2tから234.8tまで抗菌薬使用量が増加しているので、鶏の餌にも添加が増えているかもしれません。

『抗菌性飼料添加物』が添加されているかどうか、原材料名や袋の表記をよく読んでチェックしましょう。上記のように大雛と成雛には使用禁止です。

餌の切り替え

  • 0〜6週齢/ひよこ用
  • 6〜10週齢/中雛用
  • 10〜24週齢/大雛用
  • 初卵を産んでから〜/成鶏用

上記が与える餌の切り替えの目安量となります。実際は、食べる量を観察して調整します。腐敗を避けるためなのか、食べ残しは処分して新しい餌と入れ替えることが推奨されています。また、成長期に栄養不足があってはならないので「足りなかったな〜」と言うことは避けたいのですが、「多すぎたな〜」と残量が1割以上出るのも気をつけたいものです。

餌をあげるときに、餌や水の残量確認はもちろん、毛並みや鳴き声の元気よさ、食べっぷり、また、これが重要なのですがフンを見て健康状態を観察します。下痢や血便があるときは早急に対処する方が良いでしょう。

成長段階における必要な栄養分の違い

  • 0〜6週齢/粗たんぱく質24%、粗脂質2%以上、粗繊維6%以下、粗灰分8%以下、カルシウム0.8%以上、リン0.6%以上
  • 6〜10週齢/粗たんぱく質17%、粗脂質3%以上、粗繊維6%以下、粗灰分8%以下、カルシウム0.7%以上、リン0.55%以上
  • 10〜24週齢/粗たんぱく質14%、粗脂質2.5%以上、粗繊維6%以下、粗灰分9%以下、カルシウム0.45%以上、リン0.4%以上
  • 初卵を産んでから〜/粗たんぱく質16%、粗脂質2.5%以上、粗繊維4%以下、粗灰分12%以下、カルシウム2%以上、リン0.3%以上

一般的に、それぞれの週齢に必要な栄養は上記が目安のようです。大雛用の飼料を販売してくれている山一飼料株式会社さんの配合飼料商品を参照しました。

ひよこと成鶏とのタンパク質のカルシウムの比較がわかりやすいようにしてみました。かなり差があることがわかります。中雛と大雛用でもたんぱく質やカルシウムに大きな違いがあります。大雛用は産卵に向けて内臓や骨格を整える配分になっています。

餌に適さない食材

  • 炊いたご飯/消化が間に合わず腐敗して最近が繁殖してそのう炎を引き起こす
  • パン/そのう炎を引き起こす
  • ゆでた麺/そのう炎を引き起こす
  • 脂っこいもの/人間同様に食べ過ぎは体調不良を引き起こす
  • チョコレート/テオブロミン等の作用で発作等が起こり最悪の場合は死に至る
  • コーヒーや紅茶など/カフェインが神経系に作用し、最悪の場合は死に至る
  • ジャガイモ/芽や皮にソラニンが多く、人でも腹痛を起こす
  • ほうれん草/シュウ酸がカルシウム吸収を阻害する

他にも鶏にとって害になる食材があるかもしれませんが、有名なものを一例として挙げてみました。

ネギ類やニンニクは大丈夫?

ねぎ、にら、にんにくについて「大量でなければ元気の出る食品」だと坂井利夫家禽家畜診療所の坂井利夫氏が記していました。てっきり犬や猫と同じように血液に悪いのかと思っていましたが、診療所の先生がおっしゃるのだから元気になる食材なのでしょう。

食べ物ではないのに食べてしまう危険物

以前、玉ねぎの皮をあげた時にみな夢中で食べていました。ただ、美味しそうにというか黙々と一心不乱に食べてしまう「食べてはいけないもの」に発泡スチロールがあります。鶏の届く場所に置かない方が懸命です。多量摂取してしまうと、鹿やウミガメのように異物が腸を詰まらせてしまうかもしれません。

また、ヒヨコを飼育するときにゲージ内にペットシーツを敷く方がおられるかと思います。嘴の届かない位置だと良いのですが、鶏は地面を啄む習性がありますので、できるだけ遠ざけて誤飲を避けるようにした方が安心です。シーツには高分子ポリマーが使用されており、もし食べてしまうと水分で膨張して、誤飲量にもよりますが犬猫同様に胃腸の閉塞を起こす危険があります。

生まれてから20日くらいで屋外飼育に

生まれて20日前後、まだ「ヒヒヒ、ヒヨヒヨ」と鳴いています。「ピヨピヨ」と鳴いているようにも聞こえるような聞こえないような。

流石に鳥籠1個に雛が3匹は狭いので、外に鶏小屋を作りました。材料は5種類。100円均一の100円網&200円網、長めと短めの結束バンド、園芸用のイボ竹(支柱)、遮光ネット、防虫ネットです。

1段目の網を結束バンドで固定し、イボ竹を柱にします。どんどん上に網を組み上げていき、世話用の口を3箇所作りました。普段使いは1箇所だけにして、2箇所は洗濯バサミで閉鎖中です。地面近くと、高さ1mくらいのところの2箇所に小さな巣(カゴ)を設置しました。

寝床になる巣の材料も100円均一で購入しました。巣は口を合わせて結束バンドでずれないように固定し、出入り口の大きさを決めてパイプカッターで切り取り、遮光ネットをかけて数箇所を結束バンドで固定。マルチを適当な大きさに切って防虫ネットで包んでゴザの代用とし、最後にうさぎ用のチモシーを藁の代わりに敷いて完成です。

写真は、地面の巣の上に雛が乗っているところです。無事に鶏小屋内の巣に入ってくれました。身を隠せるところは、やはり安心するようです。

12週目にはコッコッコ

外に住まいを移してから3日目(4週齢目)には木の上に飛んで移動する様になりました。写真は11週齢目あたりの姿です。10週齢のときには鳴き声がひよこだったのに、12週目に入ると3匹ともコッコッコと鳴いています。

つい先日、3匹が鳴きながら追いかけっこをしていたので覗いてみると、どうやら鶏小屋に侵入してきたカエルを奪い合っていたみたいで、食べていました。知らない間に色々と捕まえて食べているのかもしれません。

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